歴史・由来

捨身伝説

捨身伝説

お大師様がまだ「真魚(まお)」と申された七歳の時、衆生済度の大誓願をたて、「将来仏門に入って民衆を苦しみから救いたい。この大任が果たせるか、どうか釈尊の証明を仰ぎ奉る。仏は一心にお祈りすれば、お姿を現し霊験をお示し下さるとのこと。私の願いを叶えて下さるならば、どうかお姿を拝ませて下さい。もしそれが叶わないならば、この身を諸仏の供養として捧げます。」と、一心に仏を念じ高い崖から身を投じられた。

すると不思議や天女が忽ち天下り、大師を抱き止め元の所へ置かれると同時に、眉間より光明を放ち百宝の蓮華に座した釈迦如来が現れて「大願成就」のしるしを示されました。 この経験が大師の出家と成人後の仏教活動のきっかけとなりました。
彼は山上に出釈迦寺を建立し、奥の院捨身ヶ嶽禅定としても知られる「大師捨身のお行場」を訪れる人々に愛され、大師信仰の重要な場所となっています。